遠藤啓吾(京都医療科学大学学長、群馬大学名誉教授)

私たちは、世界中どこにいても、大地、建物、植物、そして大気、という身の回りの環境すべてに存在している放射線から被ばくしています。いいかえれば、全ての人が放射線源に取り囲まれて生活しています。加えて、全ての人の体内には、約4,000ベクレルの放射線カリウムを含む約7,000ベクレルの放射性物質が存在しています。ホールボディカウンターを使えば、体内に存在する放射線量を簡単に測定できます。放射線の無い世界は、どこを探してもありませんし、人間の体も放射線源のひとつです。 ・・・ 福島には、温泉をはじめ魅力的な観光地、おいしい食べ物がたくさんあります。福島の復興を信じる国民のひとりとして、これからも風評被害に対する最新の科学的知見をお伝えしつつ、福島の魅力を探訪してみたいと、思っています。